アスリートはカロリー摂取量を減らすべきですか?

アスリートがカロリー摂取量を減らす場合は、断続的断食と呼ばれる方法が効果的な戦略の一つだと考えられていますが、それ以外にはどのような方法があるのでしょうか?
アスリートはカロリー摂取量を減らすべきですか?

最後の更新: 21 10月, 2020

アスリートとして、カロリー摂取量を減らすべきかどうかを考えたことはありませんか?

アスリートは、通常のコンディションにおいて体組成が適切であれば、カロリー摂取量のバランスを保つことに集中するだけで十分だと言われています。つまり、安定した体重を維持するため、消費カロリーと摂取カロリーを同じにするようにバランスを保つことを意味します。

ただし、この状況を変更しなくてはいけない可能性があるケースは多くあります。例えば、休暇から戻り体組成がわずかに変わった場合などは、これを修正して体脂肪を減らすために2つの方法を実践する必要があります。運動量を増やすこと、そしてカロリー摂取量を減らすことです。

アスリートはパフォーマンスを向上させるためにカロリー摂取量を減らす必要がある

アスリートのオーバーウエイトは、運動能力に影響を与えるだけではなく、怪我のリスクを高める可能性があります。これは、体重と関節の関係を考えるとわかりやすいでしょう。体重が増えて重くなればなるほど、動く時に関節にかかる圧力が高くなります

理想体重より重くても、それが筋肉量のせいである場合は関節について心配する必要はありませんが、オーバウエイトの理由が脂肪ならば、まったく別の話です。これは、運動をする際に脂肪は動くためのメカニズムとして働く組織ではなく、自重として作用するからです。

体が最適な状態を保つために、カロリー摂取量を減らす必要があるかもしれません。そこでは、パフォーマンスにあまり影響を与えないためにも、ぜひ検討するべきさまざまな戦略というものがあります。

最も効果的なのは断続的断食です。ジャーナルClinical Nutrition ESPENに掲載された研究によると、これは実用的で空腹になりすぎないよう考えられた効果的な方法です。

炭水化物のコントロール

カロリー摂取量を減らすもう1つの効果的な方法は、炭水化物の摂取量をコントロールすることです。一時的に炭水化物の摂取量を減らすことは、一般的には体に悪影響を与えるとは考えられていません。そして、カロリー摂取量を減らし、摂取量よりも燃焼する量を増やしたい場合には、特に有効な方法だと考えてよいでしょう。

最も極端な食事療法は、食事から炭水化物を完全に取り除くことです。これはケトン食療法、またはケトン食として知られています。ジャーナルTrialsに発表された研究によれば、減量に効果があることが証明されています。

しかし、すべてのアスリートがこのタイプの食事療法を容易に実践できるとは限りません。さらに、ストレングス運動や筋力トレーニングを行うアスリートの場合、パフォーマンスが低下し、怪我のリスクが高まる可能性があります。そのため、最も理にかなった方法は、炭水化物の摂取量を減らすことであり、食事から完全に取り除くのは賢明ではないと考えてよいでしょう。

エネルギーを何から摂取するかが大切

カロリー摂取量のバランスをとること、そしてカロリーの摂取量を消費カロリーより低く抑えることに加えて、何からカロリーを摂取するべきかを考慮に入れることが大切です。同じカロリーならどの栄養素も身体に同じ影響を与えるわけではありません。

たとえば、単糖やトランス脂肪を多く含む加工製品は、身体の生理学的プロセスにとって有害であり、体内の炎症を増加するだけでなく、さまざまな健康リスクが高まる可能性があります。

アスリートはカロリー摂取量を減らすべきですか? 果物を選ぶ人

アスリートにとって、摂取カロリーだけでなく、どの食品から必要なカロリーを摂取するべきか考える必要があるのはこのためです。

アスリートはカロリー摂取量を減らすべきですか?

アスリートは、必要に応じてカロリー摂取量を減らしたり、維持したり、さらには増やす必要があります。カロリーの摂取量を増やすのは、筋肉量を増加させることを目指しているアスリートに当てはまります。

シーズン前や休暇後、アスリートたちが数キロ体重が増えた状態でトレーニングに戻るのは一般的ですが、この時こそ、カロリー摂取量を減らし、運動量を増やして体組成を修正するタイミングです。カロリー摂取量を減らすことで体脂肪は減少し、体脂肪が減ることで怪我のリスクが減少します。

ただし、「カロリー」という意味をしっかりと考える必要があります。低カロリーというだけの食事に固執すると、体に悪影響を及ぼすため、砂糖やトランス脂肪を多く含む食品の摂取をやめて、体が必要とする栄養素を正しく摂取するように心がけることが大切です。

砂糖やトランス脂肪酸が含まれた食品や加工食品ではなく、新鮮な食品を優先して摂取しましょう。健康的でバランスのとれた食事を取りながらカロリーの摂取量を減らすことで、健康を維持し、パフォーマンスの向上を目指します。新鮮な食品には、ミネラル、ビタミン、抗酸化物質が豊富に含まれているため、体内の炎症を抑制し、トレーニングや運動後の体の回復を促進します。


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  • Santos HO., Macedo RCO., Impact of intermittent fasting on the lipid profile: assessment associated with diet and weight loss. Clin Nutr ESPEN, 2018. 24: 14-21.
  • Iacovides S., Meiring RM., The effect of a ketogenic diet versus a high carbohydrate, low fat diet on sleep, cognition, thyroid function, and cardiovascular health independent of weight loss: study protocol for a randoized controlled trial. Trials, 2018.

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