炭水化物はいつ食べるのがいいの?:ダイエットの敵?

炭水化物のある食事とない食事を交互に食べるようにすれば、続けて炭水化物を食べ過ぎてしまうことはなくなるでしょう。
炭水化物はいつ食べるのがいいの?:ダイエットの敵?

最後の更新: 21 4月, 2019

炭水化物はダイエットの敵という考えは、ここ数年ですっかり広まりました。炭水化物は注意すべき食品群なのです。減量や体型維持が目標ならば炭水化物は撮り過ぎない方がいいでしょう。

炭水化物は体重増加の原因として敵視されていますが、世界中の栄養士は、これが誇張であると考えています。つまり、炭水化物は適切な時間帯に食べれば問題ではないのです。

炭水化物が悪だとするという考えは完全に間違っている訳ではありませんが、全く食べないという訳にはいきません。なぜなら、体が正しく機能するために、炭水化物は重要な役目を担っているからです。

ジムに頻繁に通って食事制限もしている方なら、 低炭水化物ダイエットの人気が高まっていることをご存知でしょう。これは、白パン、米、またはパスタ、そして糖類を摂ることが、お腹周りに悪影響を与えるという発想をもとにしています。

こうしたダイエットの背景にあるものは何でしょう。それは、炭水化物と糖を摂り過ぎると、血糖値が上がるということです。繊維の少ない食品には特に当てはまることで、体が吸収しにくいのです。

運動をすることで、摂取したブドウ糖をすべて燃焼させないと、血糖値を正常に下げるために、 すい臓で多くのインスリンが作られることになります。また、炭水化物によって糖を摂り過ぎると、脂肪が蓄積しやすくなります。

脂肪の増加、特に腹部の内臓脂肪が蓄積されると、 健康上の問題が起きやすくなります。たとえば2型糖尿病がそうです。

炭水化物はいつ食べるのがいいのでしょうか

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引き締まったお腹に6パックに割れた腹筋を目指すなら、食事のパターンを決めなくてはいけません。つまり、朝食はしっかり、昼食は軽め、そして一日の終わりの夕食は野菜をたっぷりというパターンです。このパターンだと、日中の活動している間に炭水化物を消費することができます。

栄養士リサ・モスコビッツ氏によると、一番活動的な日中の時間帯に、必要量の炭水化物を摂取するのがいいそうです。つまり、それは私たちが起きている時間のことです。

これは何を意味するのでしょう。つまり、体重を落としたいのならば、パスタ、パン、そしてシリアルは夕食には向かないということです。

これらの栄養は、日中に必要とされるエネルギーを生み出すための燃料として必要なのです。だから、就寝前に炭水化物を摂れば、消費されずに、お腹の脂肪として蓄積されるという訳です。これはあくまで理論であり、実際は本当にこのように機能するのでしょうか

炭水化物を用いた実験

こうした理論を証明するために、英国サリー大学のアダム・コリンズ博士は、小規模な実験をBBCと共同で行いました。

コリンズ博士は、炭水化物に対する体の反応を調べるために、健康なボランティアを募集し、研究者たちが一日の異なる時間に、炭水化物の消費に対する体の反応をモニターしました。

この研究の第2の目的は、時間が経つにつれて、被験者の臓器が変化に適応できるかどうかを研究することでした。例えば、被験者は日中に一定量の炭水化物を食べなければなりませんでした。パンやパスタなどの食べ物を食べることで炭水化物を消費しました。

実験の最初の5日間は、主に朝食でこうした食品を摂取してもらい、夜には少しだけ摂取しました。

その後の5日間では、通常の食事に戻し、いつも通り昼に炭水化物を摂りました。そして最後の5日間では、朝食での炭水化物は少しに抑え、夕食でたっぷりと摂取したのです。この間、コリンズ博士は被験者の血糖値を調べました。

驚くべき結果

コリンズ博士は研究の結果、何を見つけたのでしょうか。明らかなこともありましたが、誰もが期待していたものとは違っていました。炭水化物の量を朝食で多く夕食で軽くした場合の被験者の血糖値を分析したところ、平均値が15.9となり、予想通りの標準値でした。

しかし5日間過ぎた後に同じ測定をしたところ、平均血糖値が10.4に下がっていたのです。これは彼らの予想よりずっと低い値でした。

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実験結果からわかること

重要なのは、炭水化物を摂取する時間ではなく、炭水化物を摂らずにいる時間の長さだったのです。

炭水化物の多い食事の間を長くあけると、体は炭水化物をより容易に消費できるのです。

前の晩から断食して朝を迎えるので、朝には炭水化物の消費がスムースになるわけです。この小規模な研究では、一日中断食して、夜にだけ炭水化物を摂取した場合も、同じ効果が得られると結論付けています。

これはどんな意味があるのでしょうか。つまりは、低炭水化物の朝食と高炭水化物の夕食を何日も続けると、体はそれに慣れるということです。一日の終わりに炭水化物を多くとっても、大丈夫な体になるのです。

これらの結果を考慮に入れて、コリンズ博士は、炭水化物をいつ食べるかはあまり心配することはないと言っています。重要なのは、一貫した食習慣を身に付け、毎食ごとに炭水化物をたくさん摂らないことです。

大事なのは、節度を持った食事をすることのようです。夜に炭水化物を摂り過ぎたら、翌朝には炭水化物は極力控えるのが賢明です。同様に、たくさんのパンを朝食に食べたら、夕食にはパスタは食べない方がいいでしょう。


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