シニア世代にとっての運動の重要性について
シニア世代は公園のベンチに座って行き交う人々を見守っているものだ、というイメージはまったくもって間違いです。もちろんゆったりとした時間を過ごすことは大切ですが、アクティブなライフスタイルと組み合わせてしかるべきなのです。この世代にとって、健康的な生活を送るか不健康な生活を送るかというカギは運動にあります。
多くの人は65歳を過ぎると仕事を退職したりしてあまり活動的でなくなってしまうのが現状です。ですから実際はエクササイズなどをとりいれて、積極的に運動をしたほうがいいわけです。
新しいスポーツを始めるのもよし、家庭用運動器具を使うのもよし、そしてシニア向けの運動グループに参加したり、そういった場所を訪問したりと日常に運動を取り入れるには様々な選択肢があります。
シニア世代が運動することのメリット
シニア世代ももちろん他の若い世代と同じように、運動することによるプラス面がたくさんあります。主なメリットは以下のとおりです。
- 心臓病、高血圧、脳卒中、糖尿病、大腸がん、乳がん、うつ病など、さまざまな病気になる確率を下げる。
- 心肺機能と筋肉のパフォーマンスを大幅に向上させる。
- 筋肉を強化して体重をコントロールし、骨の健康を改善する。
- あらゆる体の機能の向上をさせ、転倒などのリスクを減らす。
どの程度の運動が必要?
世界保健機関によるとシニア世代の理想的な運動は次のとおりです。
- レクリエーション的な軽い運動やレジャー活動
- 短い散歩や自転車に乗ること
- 職場での活動
- 家事雑用を行うこと
- 家族でスポーツやゲームをする(これは単に体を動かすというだけでなく精神的にも大変良いでしょう)
運動時間については中程度の有酸素運動を行う場合、毎週150分費やすことを世界保健機関は推奨しています。ただし運動内容がもう少し激しい場合は、推奨時間は週75分です。適度な運動と激しい運動の両方を都合によって組み合わせてももちろん構いません。
エクササイズを行う場合、1回あたりの最短時間は10分となります。さらにもっと頑張れるという方は中程度の運動を週に最大300分行えば、シニア世代としてはベストな結果が得られるでしょう。
また身体の不自由な方は体のバランスを改善して主要な筋肉を強化することを目指して、少なくとも週に3回は運動することをおすすめします。
おすすめの運動は?
シニア世代に適した運動は4つのカテゴリーに分けられます。1つ目はウォーキング、ジョギング、水泳、ダンス、サイクリングなどの有酸素運動、または筋肉に抵抗のある運動です。これらの運動は心臓と呼吸器系の両方を強化します。
こういった運動を続けることによって、日常をエネルギッシュに送ることができるようになります。また老化に関連する病気を予防するのにも非常に効果的です。
2番目の運動は筋肉のトレーニングです。ウエイトやゴムバンドを使って筋肉を強化させます。この運動により体がしっかりとし、骨粗鬆症などの疾患の予防にも役立ちます。
3番目の運動はバランスをトレーニングするエクササイズです。バランスが良くなると転倒を防ぎ姿勢を改善するのに役立ちます。ゲーム感覚でできるようなエクササイズもあるので、そういったものを取り入れると楽しく続けられるでしょう。
最後4番目は柔軟性をつける運動です。筋肉を伸ばして萎縮を防ぎ、そして体をリラックスさせるのに役立つからです。ヨガなどを行えば、柔軟性とバランスのエクササイズの両方を行うことができます。
もちろん個人差がありますので、一人ひとりの身体的能力をしっかり考慮しないといけません。運動を開始する前にかならず医師による診察、ならびに経過観察などを行ってください。トレーニングができる状況である場合は、ぜひこのページを参考にして快適な生活を送ってください。